パリ・オペラ座バレエ団「椿姫」
2014年 03月 21日



オペラの椿姫は知っているけど、バレエは初めて。
21日の昼公演に拘ったのは、マルグリッド役をイザベル・シアラヴォラ、アルマン役をマチュー・ガニオが演じるからなんです。
この公演は人気があるらしく、一般発売初日に頑張ったのに取れたのは1階最後列。
なのにオペラグラスを忘れてしまい、劇場で8倍のオペラグラスを500円で借りることに。
これが意外にちょうど良い倍率で、アップになりすぎずに表情も踊りも見られてラッキー。
バレエ「椿姫」は3幕構成。
第1幕、マルグリッドとアルマンの出会いから互いに惹かれあうまでを劇中劇のマノン・レスコーとシンクロさせながら。
輝くばかりに美しいマルグリッド役のイザベル・シアラヴォラ。
バレエダンサーの中ではもう若くはないけど、圧倒的な存在感で私の心を掴んで離さない。
マルグリッドに恋する青年アルマン役をマチュー・ガニオ。
今日初めて気付いたんだけど、「ベニスに死す」のビョルン・アンドレセンを彷彿とさせる顔立ち。
この二人の組み合わせは私にとって鉄板。
第2幕、二人で暮らす田舎の様子からアルマンの父によって引き裂かれるまで。
この幕はピアノ伴奏だけのシンプルな演出。
その分、踊り手の表現力が際立つ。
イザベル・シアラヴォラがとにかく素晴らしい。
無邪気な少女のような表情から苦悩と苦痛に満ちた表情まで幅広い。
マチューは思ったとおりアルマンが良く似合う。本当に品のある美しいダンサーだわ。
第3幕、事情を知るアルマン、そしてマルグリッドの死。
シャンゼリゼは沈鬱な雰囲気を表現するかのようにダンサーたちの衣装のトーンを落として。
死期の迫ったマルグリッドの魂を搾り出すかのような踊りは圧巻。
あっという間に幕が降り、何度もカーテンコールに応えてくれた出演者たち。
幸せな時間をありがとう。



by vivian-style
| 2014-03-21 23:17
| 映画・舞台
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