鹿沼 秋の慶雲郷で聴く山本周五郎「柘榴(ざくろ)」 ~月結公演 vol.13~
2019年 10月 07日


実際、庭園は明治末期から大正初期にかけて造営したものだそう。

この歌が幾種類かの植物名の連呼で、笛の音に合わせてイメージを変えて読んでいく。
短いけれど、とても不思議な一編。

毎回思うのだけれど、山本周五郎の短編は組み立て方が非常に巧み。
冒頭の「真沙は始めから夫が嫌いだったのではない」という一文から一気に物語に引き込まれる。
17歳の恋も知らない若い娘が紆余曲折を経て年齢を重ね、ようやく夫の深い愛に気付く。
そこまでの過程を丁寧にじっくりと聴かせるのは青木さんの得意とするところ。

吹き抜ける風のような、降り注ぐ光のような。

主人公の17歳から63歳までを違和感なく読み分けるのは、凄く難易度が高そうだわ。

素敵な公演をありがとうございました。
11月15日18時半~、東京の紀尾井ホールで篠笛の狩野さんと朗読の青木さんの出演する「小督」の公演もあるそうなので、興味がありましたら足を運んでみてくださいね。
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by vivian-style
| 2019-10-07 22:08
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