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鹿沼 秋の慶雲郷で聴く山本周五郎「柘榴(ざくろ)」 ~月結公演 vol.13~

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今月6日(日)、鹿沼市の掬翠園で朗読家の青木ひろこさんと篠笛の狩野嘉宏さんによる公演が開催されました。


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ここの庭園はとても美しく、建物の雰囲気ともマッチして、昭和初期にタイムスリップしたような感覚になります。
実際、庭園は明治末期から大正初期にかけて造営したものだそう。


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まず最初は、篠笛の導入から歌の朗読。
この歌が幾種類かの植物名の連呼で、笛の音に合わせてイメージを変えて読んでいく。
短いけれど、とても不思議な一編。


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いよいよ本編の山本周五郎の「柘榴」
毎回思うのだけれど、山本周五郎の短編は組み立て方が非常に巧み。
冒頭の「真沙は始めから夫が嫌いだったのではない」という一文から一気に物語に引き込まれる。
17歳の恋も知らない若い娘が紆余曲折を経て年齢を重ね、ようやく夫の深い愛に気付く。
そこまでの過程を丁寧にじっくりと聴かせるのは青木さんの得意とするところ。


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物語の世界観を更に広げる狩野さんの篠笛の音色。
吹き抜ける風のような、降り注ぐ光のような。


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物語に浸りながら、朗読のテクニックにも意識を向ける。
主人公の17歳から63歳までを違和感なく読み分けるのは、凄く難易度が高そうだわ。


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物語の最後は心の温まる感じで余韻を残して。
素敵な公演をありがとうございました。

11月15日18時半~、東京の紀尾井ホールで篠笛の狩野さんと朗読の青木さんの出演する「小督」の公演もあるそうなので、興味がありましたら足を運んでみてくださいね。


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by vivian-style | 2019-10-07 22:08 | イベント・セミナー | Comments(0)

誤解している人が多いので書いておきますが、このブログで収入は全く得ていません。むしろ毎月会費を支払っているんですよ。


by vivian